お栗様
少し前の事になりますが、そうそう、秋のお彼岸の頃です。
夕方近くに、車で40分ほどのところに住む姉が、手土産をを持って来てくれました。
なんでも、実家のお墓参りの帰りに立ち寄ってくれたそうです。
夕方だったために、お互いに忙しい主婦
「たまには上がってお茶でも」というわけにもいかず、玄関先での立ち話の後、帰る事に。
帰り際に、何やら紙袋を差し出し、
「コレ食べて!自分じゃ絶対にお金出して買わないようなやつだから」
「あそこの、あのお店知ってる?この時期、ものすごく混んでて、予約しないと買えないくらいなんだから」
と、なんとも露骨な、そして、姉妹だから許されるような物言いをして、そそくさと帰っていきました。
紙袋を上からのぞいて、私なりに何かを想像するに、“この時期のあの例のお店で買った物?“
と言えば、“そうだ!栗のお菓子じゃない?“と。
と言うか、思い返せば、姉が手渡した時に、「栗のなんちゃら」って言ってたような気が
夕飯の支度もあったので、とりあえずテーブルに。
すぐにでも包装紙を破り捨て、箱を開けて中を見たい気持ちはもちろんあったのですが、このブログを始めてからは、常に“ネタ探し“の思いに狩られていて、ある程度のセッティングをしてからの写真撮影となるので、パッパとは出来ないのです。
「え?えっ?それでいつものあの撮れ高なの?」
とでも言ってくれちゃってますか?
まぁ、まぁ、人にはそれぞれ向き不向き&センスっていう問題があるのでお許し下さい(謝)
そして、それからが問題。
夕飯を終えて、本来なら栗のお菓子の記念撮影をするはずが、やっぱり、人間、すぐに目の前にあったとしても、これっぽっちも目に入らずに、頭から“ぽっかり“抜け落ちてしまう事があります。
そして、時は流れてまさかの翌朝となります。
そうです、結局あのまま放置して、テーブルの上に置きっぱなしにしちゃいました。
まぁ、まぁ、朝の家事が終わったら、ゆっくりと記念撮影でもしましょ〜ふふふっ。
と、ここまでは良かったんです。
ここからは、ガ〜〜〜ン からの、急に心拍数上がる系のヤツです(泣 泣)
紙袋から、箱を取り出すと、何やら3センチ四方の白い紙?シールが裏返しで落ちていて、拾って見ると、なんと〈要冷蔵)の3文字
ガ〜〜〜〜ン 知らずに一晩中常温のまま放置。
さらに、小さな字で、〈本日中にお召し上がり下さい〉と。
『あーーー、やっちゃった』と動揺しながら恐る恐る箱を開けると、
『なにこれ…高級すぎるモンブランじゃん』
その中の一つを持ち上げてみると、箱の下にやや濁った水分が、『あっ』っと思わず声が…
もしかして、傷んで食べられなくなっちゃった?
と、責任重大、反省からの後悔の嵐
ダメ元で、クンクン匂ってみるも、なぜか無臭。
『えっ? 傷んでない?無事だった?」
と一人で一喜一憂。
その後、主人と娘婿に真実を告げると、二人とも口を揃えて「昨夜は涼しかったから大丈夫だよ』と。『良かったぁ~、助かったわ〜』と、とりあえず、遅ればせながら冷蔵庫で休ませる事に(笑笑)
それにしても、すごく凝ってて繊細な作り。
きっと、職人さんみたいな人が作ってるんだろうな、あっ、ケーキだからパティシエか 笑笑
一通り、写真におさめたので、とりあえず任務終了。4個あるから、2個は娘夫婦にお裾分けだね。
新鮮?なウチにあげられなくて、ごめんちゃいね
そして、その晩、私達もいよいよ食する事に。
いやぁ〜、何回見ても、凝っだ作りですな。
もちろん、お味の方は甘すぎずに栗の素材を生かしていて、文句なしに美味しいのだけれど、食べるの難しいというか、とっても食べにくい。
あーあー、そう言えば、あったよ!あった!
パティシエ様からのお手紙が
↑ 日本一食べづらいと言う、メッセージ(笑)
でも、本当にわたしの不注意で高級モンブランを無駄にしないで良かったです。
本気で焦ったんですから!心拍数上がった(笑)
後で聞いた話ですが、実家の父は、モンブランの値段を聞いて、なんと、勿体無いからと
父親たちが食べる分だけを箱から取り出して、
「コレは、家に持って帰って、家族で食べろ」
と、言って姉に持って帰らせたそうです。
ねぇ〜〜〜、いつになっでも親心ですね。