青空下のランナー
つい、一週間前のこと。
珍しく娘から
「明日、暇?」
というお誘いの連絡。
ちょうど、翌日は主人が親戚の不幸があり、北陸地方へと出掛ける予定であったために、めったにないお誘いに、やや不安要素はあったものの(笑)、
『まぁ、暇』と返信。
聞けば、”マラソン大会に娘の旦那様が出るので、一緒に応援に行かないか?”
という事。
内心、
①衣替えもしたいし、たまには一人でゴロゴロして過ごすのもいいよね
②1日中青空の下なんて、日焼けするでしょ??紫外線怖い怖い!
(約12年弱、息子の野球を屋外観戦してきた母親とは思えない発言?いやっ、だからこそ言える発言でもあるんだなっ、これが!)
と思っていた矢先の事で・・・でも、”娘と二人きりでゆっくりと過ごすのなんて久しぶり、何年ぶりかな?”との思いのほうが勝り、結局一緒に応援に行く事に。
あっ、そのマラソンというのが、この辺りではちょっと有名な[すみがうらマラソン]しかも、娘の旦那様は、今年初参加ながら、何故か42.195キロのフルマラソンにエントリー
少し前にうちで夕食をとった際にその話を聞き、”えっ?いきなりフル?”と皆を驚かせて(笑わせて)いました。
翌朝、日焼け止めクリームを塗り塗り、帽子&日傘も用意し、いざ娘を迎えにレッツゴー。
ところが、娘のアパート近くまで行くと、大きな通りが通行止めになっており、ありとあらゆる箇所で、警備員のおじ様方が、こっちを向いて立っています(泣)
仕方ないので、車のナビ(あまり当てになりませんでした)と、携帯のナビを駆使して、かなりの遠回りをし、やっとの思いで数十分遅れでアパートに到着。
日頃から、休日の外出時の運転は100%主人任せなために、この時点で早くもドッと疲れが・・・。
娘は大きめの普通乗用車、私は軽自動車なので、こんな時には何かと便利かと思い、頼まれもしないのに、自分から運転を名乗り出たので自業自得。
娘を乗せ、20キロメートル地点で待ち構え声援を送ろうとするも、あちこちの通行止めによる渋滞につかまり、ポイント地点に近づけないでいると、携帯からすでに20キロ地点通過の知らせが・・・。
『えっ?電話出来るってことは・・・歩いてるんじゃん!』という私の勝手な憶測
ならばと、今度は35キロ地点で待ち伏せすることに。ゴール前約7キロメートル地点とあって、沿道にはすでに大勢の人が立ち声援を送っていました。
私達も日傘片手に軽めの声援。通り過ぎるランナーをみていると、実にさまざまなコスチューム。
もちろん、テレビでよく見るキレッキレのランナースタイルの人が多かったのですが、中には”うる星やつらのラムちゃん” ”サザエさん” あっそうそう!中でもひときわ目を引いていたのが、スーパーマリオの赤い帽子を被り、赤のふんどし一丁で爽快に駆け抜けていった男性でした。
沿道の子供たちは笑ったり声をかけたりしていましたが、私と娘はと言うと、
『あれは、自分の体にかなりの自身が無いと出来ないよねあの格好は‥』
と、めちゃくちゃ現実的な感想。だって、全体的に見ても、いっさいのぜい肉付いて無かったですもん!!
「おいおい!いったいどこみてんだぁ~~!」とおっしゃる皆様のご意見、ごもっともでございます。
かれこれ1時間位経った頃でしょうか、やっと娘の旦那様が通過
物凄くきつそうな顔を浮かべているランナーもいる中で、ニコニコしながら手を振り上げて走る姿に、今までに見たことの無いたくましさを感じた瞬間でした。
通過後は、いよいよ7キロメートル先のゴール、スタジアムでの到着待ちです。
駅近くの駐車場に車をとめ、スタジアムに向かって歩いていると、すでにゴールした10マイル(約16.09キロメートル)や5キロコース・ウォーキングコースに参加したランナーさん達が帰途についていました。
スタジアムに着き、ちょうど空いていたゴール下、写真を撮るのにはベストなポジションを陣取り、今か今かと到着を待ちました。
ゴール寸前で、ゴールゲートに表示されたカウントタイムと一緒に写真を撮ろうとするランナーや、泣き笑いを浮かべながらガッツポーズをするランナーまでその雄姿は十人十色。
ここは、”是非ともいい写真を撮ってあげなければ”と責任重大。
見れば、お隣でゴール待ちしているご家族は、お手製の紙の横断幕をもち、おじいちゃん待ちの様で、まだ幼いお孫さんが、「じいじ、まだぁ?」としびれを切らしている姿も、また微笑ましいものでした。
ところが、ここから想定外の悲劇が待ち受けていたのです。
「そろそろ、来るね」と言っていた矢先、お隣の家族が急に
『え~~~っ!じいじ、もうゴールしてテントの下に居るってよ!!」
と、爆弾発言!
で、私も娘も二人してその言葉に気をとられてしまい、数秒経って我に返った時には、すでに娘の旦那様はゴールを通過(泣)
それも、慌てて携帯のカメラで後ろ姿を撮れた私はまだ良しとして、肝心の娘は、焦って携帯を構える事さえ出来ず、何ともトホホな結末。チャンチャン
また、マラソン事情にはめっきり疎い私ですが、初回のフルマラソンで5時間を切ることは、なかなかの出来だそうですよ。なので、『よく頑張ったね!』ってことですね。
ゴールゲート下には沢山のカメラマンが、その感動の瞬間を収めようとスタンバっていました。
えっ?一番沢山のフラッシュを浴びていたのは誰かって??
それはもちろん、あの、赤いふんどし・赤い帽子の”スタイル抜群のマリオさん”でしょ(笑)(笑)(笑)