春のお彼岸
『早いもので、春のお彼岸です。ご先祖さまに御供養しましょう』
なんて、かっこいい事を言ってますが、その事を一番肝に銘じなければならないのは、何を隠そうこの私。
何と、お彼岸に入ったのを気付いたのは、すでに2日ほど経ってから。その事実を知った時の動揺と落胆。
この前の日曜日に、お墓の草取りとか出来たじゃん!
昼寝とかしてる場合じゃなかったわい。
仕方がないので、仕事を抜けてお花を買いに走り、からの、お墓掃除へレッツゴー!
“春先だし、草って言ったってそんなに生えていないだろう“
と言う、私の淡い期待はバッサリと打ち砕かれました。背丈、1〜3センチほどの草が砂利の間からニョキニョキと、結構生えてるし。“うわぁ〜抜きづらそう“
“だから、嫌なんだよね、草取りって。“
もう、察しがついた方もいらっしゃるだろうと思いますが、普段の我が家の草取り当番は100%義母さんなのです。
『よぉーーーし、一丁やるか!』と鼻息荒く、しゃがみ込み、ブチブチと草抜き開始。『短すぎて、ゴムの手袋越しにつかめないじゃん』『だから嫌なんだよな…』とブツブツ ブツブツひとりごと。
今になって思い返すと、それってものすごーーーく、
下で眠っている義父さんに失礼だったんじゃないかと。
きっと、地上の私に向かって、
『〇〇ちゃん、悪いなぁ〜嫌いな草取りさせちゃって。でも、ある程度は綺麗にとってな』
と、遠慮がちに言っていた事でしょう。なんせ、生前の義父さんは、筋金入りの綺麗好きでしたので。
そんな事を考え出したら、次々と思うことが。
墓石に手をかけ、寄りかかりながら草を抜いてる時には
『おいおい。重いって!〇〇ちゃん、手をどけてくれーー』
抜いた細かい草を、墓石にのせて集めていた時には、
『だから、そこに置くなって、気持ちはわかるけど』
などと、地中からブツブツ言っていたような気がしてます。
そう考えると、地上と地中で、お互いに言いたいこと言い合っているって。笑笑
あっ、でも、まず一番にはコレですね、間違いなく。
我が家の墓地は、生前のお父さんの希望で、道路っぷちの見晴らしの良い場所にあります。
なので、そもそも、すでにお彼岸に入って数日経ってから、いそいそと車を走らせてやってくる私の姿を発見するなり、
『あ〜〜〜、〇〇ちゃん、ノコノコと今頃来たよ。まぁ、とにかくご苦労さん』
とでも、言っていた事でしょう。
一通り、お掃除を済ませて、お花とお線香をあげ て、帰りがけに一言。
『お義父さん、お掃除終わった。遅くなってごめんね、また来るね』と。
他にも、お墓のお掃除をされていた方々が、5〜6人いらっしゃいましたが、仏様と普通に会話していたのは、たぶん私だけ??
こういう会話って、実際テレビや映画の中での話だけなんですかね?
もしかすると、他の人たちには、気味が悪かったかも。